国内生産と海外生産のこと~木製玩具開発者より~
弊社ニチガンの場合、現在では自社工場は持たず全て協力工場に依頼しての生産体制となっている。
ニチガンは1929年創業で、もともと愛知県名古屋市で(日本玩具製作所)という名のもとに、自社の工場で木製玩具の生産に勤しんできた歴史がある。
自社工場において国内向けの商品を生産していたが、海外輸出まで手掛けるまでになり、少しづつ企業の成長と拡大という流れの中で日本全国の木工業の方々に声をかけ協力体制を構築するに至る。
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熟練の職人が仕上げる国内工場
長い歴史の中で紆余曲折ありながら、現在でも国内の協力工場4社とお付き合い頂いている。
どの工場も創業者~数代を経て現在に至る歴史をもち、規模は小さいが、加工機の違いや生産物の特徴をもっている。
それぞれの工場には有能な職人が存在し、安全な木のおもちゃを作るために木の特徴を知り、加工方法を熟考し、無駄を省く。
そして完成して終わりではなくその先を見据えての物作りで、決して派手な技術は使わないが基本に忠実な仕事をする。
日本人による日本人のための丁寧な商品作りである。
但し如何せん規模が小さく一度に大量の商品は作れず、工場の技術以上の製品は作れない。
また、海外(東南アジア圏)と比べ人件費含めコストはどうしても高くなってしまう。
世界基準の品質と大規模生産が可能な海外工場
他方、海外生産であるが、現在弊社の海外協力工場はベトナム(ホーチミン近郊)となる。
こちらとの取り組みも25年以上となるが、やはり時代が変わり生産コストの問題と生産量の問題などもあり臨機応変に対応すべく生産拠点を海外にも持つというのは自然な流れとなる。
なので現在では製品仕様や生産ロットで工場を選定し、国内とベトナムの両輪での生産体制となっている。
国内工場の特徴については前述の通りであるが、ベトナムの工場との違いは工場規模が圧倒的にベトナムの方が大きいという事である。
流動的であるが工員数は常時400名~500名で加工機の種類や台数は多く生産ラインもとても広い。
一度に複数アイテムの生産が当たり前で、国内の工場であれば2ケ月かかるものも2週間で作ってしまう。
ベトナム工場の主な顧客は欧米の企業で一度の発注量も驚くほど多く特徴的な形状なものも多い。
依頼案件が出来ないと断ると2度と仕事が入らないので工場も必死で喰らいつく。
その結果、工員も多く設備も充実し加工機も多岐に渡るとい現象となっている。
そのおかげで弊社の商品であればほぼ希望通りの製品が作れている。
また品質面においても世界基準を理解し、玩具であれば弊社で取得しているCE(EN71)やSTなどの安全基準も何ら問題無く適応できる技術や知見をもっており安全な製品作りが可能である。
工夫する事に関しては日本人以上なところもあり手間をかける事を惜しまない。
ただ逆に言うとやや無駄が多いというのが難点であり課題でもある。
国内外の工場・関係者に感謝
個人的な話で恐縮であるが私自身コロナ以前15年間程は生産管理や打ち合わせのためベトナム出張で工場へ入ることも多く(年間で100日程度)家族からは半分ベトナム人と呼ばれていた時期もあった。
ベトナム人口の平均年齢は日本人と比べ若く、工場の人たちも若い。
街も工場も暑く騒音だらけで街は質素で生活も決して裕福とは言えないが皆活気があり、ある意味魅力的でもあった。
話はそれてしまったが、結局どちらの工場が有利というのは言いきれず、その時々の用途や仕様により工場を決め依頼するという結論になってしまうのであるが、一つ言える事はどちらの工場でも問題が発生した場合でも根気よく取り組んでくれる人達であり、皆生活のため、命を繋ぐやめに一生懸命働いているという事である。
商品を買って頂くお客様、商品を作ってくれる工場さん達、どちらが欠けても当社のようなメーカーは成り立たない。・・・時には無理も言うが感謝と敬意を忘れてはならない事を改めて想う。
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